2007年から始めたインデックス投資の記録です。投資信託やETFを使って低コストで日本、先進国、新興国株式への国際分散投資を行っています。2019年にアーリーリタイア(FIRE)しました。現在はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)をメインに積立中です。

カルパースの資産配分(2015年5月) ヘッジファンドから資金引上げ中

CATEGORYカルパース
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全米最大の年金基金であるカリフォルニア州職員退職年金基金(カルパース)のアセットアロケーション(資産配分)情報を最新版に更新します。




カルパースのアセットアロケーション (2015年5月時点)

 CalPERS Asset Allocation (英語) ⇒(リンク切れ)

各資産の()内は、2014年3月設定の目標配分比率です。







2012年8月時点のカルパースのアセットアロケーション同様、世界全体の株式に約54%、債券に約18%と大半を割り当てています。
また、不動産(現物)に8.4%投資しています。


株式、債券、不動産以外の他の資産クラスの中ではヘッジファンドの目標配分を0%(なし)にしていることが目につきます。
(以前のアセットアロケーションでのヘッジファンドの投資比率は2%)





カルパース含むアメリカ公的年金がヘッジファンドから手を引く方向に

 カルパース:ヘッジファンドへの投資引き揚げ-コスト理由に | ブルームバーグ (2014年9月16日)

米最大の公的年金基金、カリフォルニア州職員退職年金基金(カルパース)はヘッジファンドへの40億ドル(約4300億円)の投資を全て引き揚げる計画だ。コストが高過ぎることと複雑さを理由に挙げている。



2014年9月のちょっと古い記事ですが、カルパースはヘッジファンドの仕組みの複雑さと高コストを理由に、ヘッジファンド投資分を1年かけて全て引き上げる予定とのこと。



米年金、脱ヘッジファンド カルパースなど投資見直し 高い手数料、利回り低迷 | キャリアTVファイナンシャル・サーチ ⇒(リンク切れ)

運用委託額の2%、さらに成功報酬として超過収益の20%を手数料として払うのが一般的だったヘッジファンドは[費用対効果]の点で割に合わないとみる年金が増えてきた。



カルパース以外のアメリカの公的年金もヘッジファンドから撤退する方向になっており、高コストの割にリターンは株式に劣る点が最大の理由です。

水瀬ケンイチさんも記事にされています。
 おかえりなさい、カルパースさん | 梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー





カルパースは森林資産の一部も売却

 カルパース、森林資産の一部を売却 | THE WALL STREET JOURNAL

カルパースは木材ポートフォリオの大幅な見直しのなか、主にルイジアナ州にある30万エーカーの森林地帯の売却を決めた。


株式や債券に代わる投資対象として早い時期に森林地帯に目をつけたカルパースが木材業界から距離を置く戦略の変化は、その規模や長い歴史から、他の投資家にも影響を及ぼす公算が大きい。



資産全体の約1%を目標配分として森林(そのまんま現物)に投資していましたが、一部の森林地帯を売却するようです。
森林は投資リターンも他資産より悪く、森林投資から全面的に手を引くことはしない予定のようですが、見直しに着手しています。




保有することで本質的に価値が上がる資産に分散投資すれば十分

株式や債券のような伝統的資産以外に、ヘッジファンドやコモディティなどのオルタナティブ資産は、保有することで価値が本質的に上がるものではありません。

ヘッジファンドに投資すれば何か特別な手法で高リターンが得られるというのは幻想です。
投資する際のコストも高いことが多く、私はアセットアロケーションには入れていません。

巨大な運用資産を持つカルパースでさえ、ヘッジファンドなどのオルタナティブ資産組み入れを見直しています。

個人投資家であれば、なおさら保有し続けることで価値が上がる性質を持つ株式や債券を中心に投資すれば十分と言えます。


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 [2016.02.17追記]
 カルパースの資産配分(2015年9月) ヘッジファンド比率を撤退に向け縮小中

 [2022.05.16追記]
 カルパースが目標ポートフォリオを見直しました。
 カルパースの新資産配分 5%のレバレッジをかけ、私募債にも新規に投資へ
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