インデックス投資の出口戦略 将来のファンド売却についての考え方
CATEGORYインデックス投資

「インデックス投資家はファンド購入のことばかりで出口戦略のことは考えていない。」、「売却時に基準価額が下落していたら損なので長期投資のインデックス投資なんて意味がない。」という発言をたまにみかけます。
(前者は、雑誌取材時に記者さんにも言われたことがあります。)
私のファンドの売却についての考え方をお伝えします。
リスク資産の資産配分を保ったまま、徐々に売却
解約時に下落してるかもしれないから、長期資産運用にインデックス投信が向いていないという主張。なんで一括全解約前提なのか、そしてそもそも個別株でもアクティブファンドでも同様でインデックスファンド限定なのか意味不明。
— kenz (インデックス投資日記@川崎) (@kenz08) 2016年4月6日
インデックスファンドを時期をずらして毎月購入しているのと同様、ファンドの売却時も一括ではなく、必要な分、時期をずらして売却(解約)するつもりです。
すこしづつリスク資産を切り崩していくため、絶妙な高値で売り抜けることはできませんが、逆に極端な下落時に全売却することもなくなります。
ファンドを積み立てたまま、一度も売却しないまま寿命を終えては意味がありません。(あの世にお金は持っていけません)
定年後なり、リタイヤ後に収入が不足した分、生活費を自分の資産で補うことになりますが、一度にリスク資産をあるタイミングで一括売却する必要はありません。
(逆に、リスク資産を全売却せざるをえない事態にならないよう生活防衛資金を含めた無リスク資産の確保も重要です。)
リスク資産のアセットアロケーションの資産配分比率を維持しつつ、売却すればよいだけです。
(リスク資産の各資産クラス毎の比率は一定で、リスク資産としての総合計金額が小さくなっていくイメージ)
リスク資産と無リスク資産の比率も徐々に変更
また、現在は、以下でもお伝えしたように、リスク資産と無リスク資産の理想比率を50:50としています。
年齢が上がり、退職したり年収が減るなどでリスク許容度が低下するにつれて、リスク資産と無リスク資産の比率を40:60、30:70、20:80などのように無リスク資産比率を上げていく心づもりです。
将来の総資産額や年収や健康状態もわからず、具体的にどういった比率にするかはその時に応じて柔軟に決める予定です。
このように、「インデックス投資家はファンド購入のことだけでなく、出口戦略のことも考えている」とわかっていただけるとうれしいです。
ただ、この方法でも長期に株価が下落し、円高が続くと、時期をずらして売却しても結果的に損失となります。
インデックス投資は資本主義の成長にかけているので、長期に世界経済が崩壊していく場合は実りもなく、絶対に利益が出るわけではもちろんありません。
その場合は、インデックス投資、アクティブ投資、個別株投資いずれも投資自体だめでしょう。
その時は資産額のことを考えるよりも、道端に生えている食べられる雑草の知識や、格闘技を身につけてモヒカンの襲撃に備えた方がよいと真面目に思っています。
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