2007年から始めたインデックス投資の記録です。投資信託やETFを使って低コストで日本、先進国、新興国株式への国際分散投資を行っています。2019年にアーリーリタイア(FIRE)しました。現在はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)をメインに積立中です。

インデックス投資は決してリスクが少ない投資法ではない、だからこそ重要なこと

日本海の荒波

「インデックス投資はリスクが少ないから初心者にお勧め」、「インデックス投資は大儲けはできないがリスクも小さく堅実な投資法」と言った表現を見かけることがあります。

米大統領選のトランプ氏勝利から継続して株高円安になっていることもあり、「インデックスファンドは貯金より少しリスクが高いだけ」という書き込みも見かけましたが、インデックス投資は市場全体の変動を丸ごと受けるため、リスクは決して小さくありません。


インデックス投資はリスクが小さくはなく、市場リスクをもろに受ける投資法

インデックス投資を行うためには、インデックスファンドやETFをツールとして利用し、アセットアロケーションを組めばそれでOKです。
個別株投資や、現物不動産投資に比べるとはるかに手間がかからない点では「初心者でもできる」というのはたしかに理解できます。

ただ、インデックス投資は、市場そのものの変動をもろにうけます。
言わば日本海の荒波が押し寄せる海岸で、ふんどし一枚で腰に手を当てたまま立っているようなものです。
その市場のリスクをもろに受ける引き換えとして、株式部分は市場自体の期待リターンが5%程度期待できる投資法であり、リスクが小さいという認識は非常に危険です。

実際、インデックスファンドやETFのベンチマークである主要7資産の指数が、2008年のリーマンショック時はどのくらい下落したかは、主要7資産の過去8年間の年間パフォーマンスからわかる国際分散投資の重要性でご紹介した以下の表を再掲して確認します。

主要7資産の年間パフォーマンス(2008年から2015年)

表左上の2008年の欄を見ると、株式クラスで-50~―60%まで年間リターンは下落しています。
しかも、これは年間リターンなので、最大下落分はこれ以上です。

私の感覚だと、株式クラスで約-60%、海外リートで約-70%下落するイメージを持っています。
とても「インデックス投資はリスクが少ない」、「インデックス投資はリスクも小さく堅実な投資法」と言えないことがお分かりかと思います。

もちろん、個別株投資の場合、上記の市場リスクに加えて、その銘柄の個別リスクも追加されます。十分分散された指数をベンチマークとするインデックスファンドやETFを保有している場合も、個別リスク自体はほぼゼロにできますが、市場リスク自体は消えず、その市場リスクだけでも上記表のような大きな変動があります。

インデックス投資でも、投資した金額分はこの消去できない市場リスク分をもろに引き受けることになり、十分リスクを取ることになります。




リスク許容度に合わせた資産配分が重要

では、インデックス投資でもリスクが大きいからやめた方が良いかというとそうではなく、リスク資産に投じる資金額や比率を抑えることで、個人が許容できるリスクに抑えることができます。

アクセルを踏み込めば時速300km出せるスポーツカーを運転する場合も、アクセルをべた踏みする必要はなく、例えば時速60km上限になるよう安全に運転すればよいだけです。


それが、自分の資産全体の何%をリスク資産に投じ、そのリスク資産をどの資産クラスで構成するかのアセットアロケーションを考えることが重要です。
資産のほぼすべてを全力でインデックスファンドに投入する必要はなく、個々のリスク許容度に合わせて決めればOKです。

私の場合、リスク資産と無リスク資産を50:50にすることを目標にしていますが、これも個々のリスク許容度により多すぎるのか少なすぎるのか変わり、また資産の絶対額によっても大きく変わるところです。
(極端な話、資産全体が100万円の場合と、1億円ある場合ではリスク資産比率は当然変わる場合もあります)

自分が現在思っているよりもリスクを取りすぎかもと思う場合、今の相場好調時こそがリスク許容度確認のチャンスです。

水瀬さんの以下記事が参考になります。
 50万円儲かった時には、50万円損した時のことを考えてみる | 梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)

しかも、それは暴落が来た時ではなく、株価が好調な時に「こそ」行なうべきだと思います。株価がググっと上がってうれしくなった時には、プラスとマイナスを入れ替えて、同じだけ下がったら耐えられるかと自問自答することをおすすめします。



トランプ氏が大統領選に当確後、世間一般の予想に反して株価も高くなり、円安にふれたため、トランプ氏当選直前と比べると運用益が大きく含み益となっている方も多いと思います。

私の場合も、低調だった新興国株式クラス含め、全資産クラスが含み益になっており、資産総額も過去最高となっています。

こんな時こそ、(水瀬さんも書かれているように)、同じ金額分、株価が下がり、円高に振れていたらどう感じるか、また、リーマンショック時のような大きい下落でも耐えられるのか確認し、リスクを取りすぎの場合は、リスク配分比率を下げる、株式比率を下げる等基本配分比率を見直す好機です。
比率の多すぎる資産クラスを一部売却するなど、相場低調時にはやりにくいことも利益がある時の方がやりやすいためです。


インデックス投資は万能でもなく、長期投資で必ず利益が出るわけではないですが、資産配分は個人の自由にできる部分です。

インデックス投資で市場リターンを超えるような大儲けすることが目的ではなく、リスクを取りすぎて損失に耐えられずに途中退場してしまわないように、リスク許容度に合わせたアセットアロケーションになっているか常に確認するべきと思います。


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 [2021.09.20追記]
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  • 「ただ、インデックス投資は、市場そのものの変動をもろにうけます。言わば日本海の荒波が押し寄せる海岸で、ふんどし一枚で腰に手を当てたまま立っているようなものです。」 出典インデックス投資日記@川崎『インデックス投資は決してリスクが少ない投資法ではない、だからこそ重要なこと』 あ~れ~(オンマウス) ではでは、今月の海外債券日記です。 このクラスでも、インデックスファンドの組入銘柄数...
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