2007年から始めたインデックス投資の記録です。投資信託やETFを使って低コストで日本、先進国、新興国株式への国際分散投資を行っています。2019年にアーリーリタイア(FIRE)しました。現在はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)をメインに積立中です。

米ドル円、ユーロ円、豪ドル円の為替ヘッジコストの確認(2018年3月時点)

CATEGORY為替ヘッジ
外国為替

2016年12月の当ブログ記事 米ドル円、ユーロ円、豪ドル円の直近の為替ヘッジコストから約1年半ぶりに最新情報を確認します。

米国の利上げの影響により、米ドルの為替ヘッジコストがじりじり上昇しています。


米ドル円、ユーロ円、豪ドル円の為替ヘッジコスト推移

主要通貨ヘッジコスト推移

 ジャパン・ベターインカム・ファンド(愛称:ベタイン) 月次報告書(2018年3月30日) (PDF)より引用

上のグラフは2000年1月から2018年3月末までの米ドル円、ユーロ円、豪ドル円のそれぞれの為替ヘッジコスト(=為替予約取引での3ヵ月先渡為替レート)推移です。

2016年10月の米ドル円、ユーロ円、豪ドル円の直近の為替ヘッジコストと比較すると、為替ヘッジコスト(2016年10月末⇒2018年3月末)は

  • 米ドル円: 1.17%⇒2.44%

  • ユーロ円: -0.27%⇒ -0.28%

  • 豪ドル円: 2.12%⇒2.34%

となっており、特に米ドル円の為替ヘッジコスト(年2.44%)が目につきます。



見えにくいが、思わぬ高い為替ヘッジコストに注意

為替ヘッジにかかる為替ヘッジコスト 金利差だけでは決まらないコストの仕組みでお伝えしたように、為替ヘッジコストは一般によく耳にする「2つの通貨の金利差」だけでなく、需給要因その他で変化します。

また、為替ヘッジのための資金調達時は、1ヵ月LIBORや3ヵ月LIBORなどの短期の銀行間平均貸出金利が使われます。

米ドル円の為替ヘッジコストの上昇は、米ドルの利上げや、今後の利上げ見込みが需給要因として働いていると思われます。

外国の株式や債券、リートなど外貨建ての資産を投資対象とする、為替ヘッジ付きのファンドに投資する場合、これらの為替ヘッジコストは基準価額に織り込まれています。
為替ヘッジコストは信託報酬にも実質コストにも含まれていないため、思わぬ高い為替ヘッジコストがかかる場合があることには十分注意が必要です。
現時点で、米ドル円の為替ヘッジコストが2.44%もかかっており、豪ドル円の為替ヘッジコスト2.34%よりも高いのは意外です。

こういった為替ヘッジコストがかかる(=その分期待リターンが下がる)ことを承知で、保有するファンドのリスク(値動きのブレ)を抑えるために、為替ヘッジ付きファンドに投資するのは当然ありです。
ただ、個人の場合は、預金のような無リスク資産を一定比率確保することができるため、リスク資産は全てを為替ヘッジなしにすることが私含め多いと思います。

為替ヘッジすれば「リスクは下がり、リターンも為替ヘッジなしと同じ」と言ったおいしいことはないので十分ご注意ください。


為替ヘッジについてはわかりにくい面もあり、過去に何度か記事にしています。(以下)

ご参考:
 Funds-iシリーズの外国株式、外国債券等為替ヘッジ付きファンドの為替ヘッジコスト

 為替ヘッジ付きファンドのベンチマーク(指数)の算出は、為替ヘッジコストとしてLIBORを使用

 為替ヘッジ付き資産を年金基金はどの程度組み入れているかの調査レポート紹介


関連記事

 [2018.09.09追記]
 最新データに更新しました。
 米ドル円、ユーロ円、豪ドル円の為替ヘッジコストの確認(2018年7月末時点)
関連記事