インデックスファンドは「配当も生まないし、キャッシュフローもゼロだからダメ」?
CATEGORYインデックス投資

インデックスファンドは「配当も生まないし、キャッシュフローもゼロだからダメ」みたいな勘違いをなんとか直せんものか。(分配金出さなくても保有している銘柄の配当は税金取られずにそのままファンド内で再投資されている)
— ケンズ (kenz 投資ブロガー ) (@kenz08) July 16, 2019
上のツイートにリツイートやいいねを多めにいただいたので、内容を補足します。
インデックスファンドは配当を生まないからダメ?
インデックスファンドに限らず、アクティブファンドも同じで、ファンドが保有している銘柄の配当はファンド内に入ります。
例えばTOPIX(配当込み)をベンチマークとする日本株式インデックスファンドの場合だと、TOPIX構成約2100銘柄のうち、配当を出す全銘柄からの配当は足しあわされてファンド内に入ります。
その配当は、税金(20.315%)が引かれることなくそのままファンド内で再投資されます。
税金の繰り延べができるので、個別銘柄の場合の課税後の配当(ファンドだと分配金)を都度いったん受け取ってから再投資するより効率が良くなります。(課税されるのは売却時)
よって、できるだけ分配金を出さないようにしているファンドの場合でも、インデックスファンドもアクティブファンドもちゃんと配当を生みます。
インデックスファンドはキャッシュフローがないからダメ?
キャッシュフローと言うものに何を期待しているのかわからないのですが、配当や分配金が課税後にキャッシュになって手元に戻ってくるという意味であれば、資産形成時期であれば基本的には不要のはずです。
(一端、手元に入ってきた課税された分配金や配当を再度投資するのであれば、課税分だけ無駄です。信託報酬などと同様、課税分もコストです。)
こちらも、インデックスファンドに限らず、アクティブファンドでも同じ話です。
また、年齢的に取り崩し時期であったり、何かの事情で売却が必要であれば、ファンドの一部を手動で売却する(=ナイストレードする)か、たとえばSBI証券の投資信託定期売却サービス(毎月や隔月など設定した定額だけ自動売却)を利用すれば済む話です。
参考: 投資信託定期売却サービス | SBI証券
配当や分配金を出すと、その分だけ株式は株価が、ファンドは基準価額が下がります
ものすごく基本的な話ですが、そもそも、株式の配当や、ファンドやETFの分配金共に、配当分だけ株価は株価が下がり、分配金の分だけファンドは基準価額が下がります。
定期預金の利息のように、元本は変わらずに利息だけ増えるわけではありません。
インデックスファンドは配当もちゃんともらえているし、キャッシュフロー(?)についてもむしろ課税についての効率化のため、勝手に分配金を出さないようにしているとわかっていただくと幸いです。
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