2007年から始めたインデックス投資の記録です。投資信託やETFを使って低コストで日本、先進国、新興国株式への国際分散投資を行っています。2019年にアーリーリタイア(FIRE)しました。現在はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)をメインに積立中です。

GPIFの資産配分比率の確認(2019年6月末)

CATEGORYGPIF
年金 階段
公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF:Government Pension Investment Fund)の資産配分比率を確認します。



GPIFの資産配分比率(2019年6月末時点)

GPIFの基本配分比率(基本ポートフォリオ)とベンチマーク、2019年6月末時点での投資比率は以下の通りです。

GPIFの基本配分比率(基本ポートフォリオ)



資産クラス基本配分比率
(()内は乖離許容幅)
配分比率
(2019年6月末)
ベンチマーク
 国内債券35%(±10%)26.93% 以下指数の構成加重平均指数
・NOMURA-BPI(除くABS)
・NOMURA-BPI国債
・NOMURA-BPI/GPIF Customized
・NOMURA物価連動国債インデックス(フロアあり)
・NOMURA-BPI 物価連動国債プラス
 国内株式 25%(±9%) 23.50% TOPIX(配当)込み
 外国債券 15%(±4%)18.05% FTSE世界国債インデックス(除く日本)
 外国株式25%(±8%)26.43% MSCI ACWI(除く日本)(配当込み)

補足: 全体の0.35%を、オルタナティブ投資としてプライベート・エクエイティ(非上場株式投資)やインフラ銘柄や、現物の不動産にも投資しています。それらは国内株や外国株などに分類しているのでポートフォリオの円グラフでは見えません。


<資産配分比率について>
 2019年度第1四半期運用状況(速報) | 年金積立金管理運用独立行政法人 (PDF)

<各資産のベンチマークについて>
 ベンチマーク  | 年金積立金管理運用独立行政法人
 


国内債券の運用難に伴い、短期資産や為替ヘッジ付き外国債券も国内債券部分に割り当てる対応

国内債券については、基本配分比率の35%に対し、2019年6月末時点で約27%と乖離許容幅下限のマイナス10%に近づいていますが、「国内債券利回りの大幅な低下」のため、短期資産(5.09%)も国内債券比率に含めています。

我々個人投資家と違い、個人向け国債や定期預金は使えないこともあり、ベンチマークも、一般的なNOMURA-BPI総合ではなく、物価連動国債にも投資するなど苦労している様子です。

また、以下プレスリリースにもあるように、為替ヘッジ付きの外国債券を(外国債券部分から外し)、国内債券部分に割り当てることも発表しています。

 平成31年度計画の変更に係る髙橋理事長コメント | 年金積立金管理運用独立行政法人 (PDF)



外国株式には、新興国も含まれています

基本ポートフォリオは、上でお伝えした国内債券の他、、国内株式、外国債券、外国株式の計4資産に大別されています。

国内株式部分のベンチマークはTOPIX(配当込み)、外国債券部分のベンチマークはFTSE世界国債インデックス(除く日本)とごく一般的な指数です。

ただ、外国株式部分のベンチマークは、MSCIコクサイ(配当込み)ではなく、MSCI ACWI(除く日本、配当込み)と、先進国株式と新興国株式を約88:12で合わせた指数となっています。

GPIFのこの基本配分比率は2014年に変更されており過去からずっと同じだったわけではありませんが、収益率は年換算で約3.0%、累積の収益は+66.1兆円です。
マスコミは相場が悪く、下落したときだけ騒ぎ、上がった時は扱いが小さくスルーしてきますが、 2019年度第1四半期運用状況(速報) | 年金積立金管理運用独立行政法人 (PDF)の1ページをご覧いただくと、四半期ごとは収益がプラスになったり、マイナスになったりしながらも、累積の収益は積みあがって言っていることがわかります。

個人によって資産配分は異なりますが、GPIFの資産配分もある程度参考になると思います。


関連記事

 [2019.11.04追記]
 GPIFの基本ポートフォリオ(資産配分比率)が見直されるとのことです。
 GPIFが基本ポートフォリオを見直しへ

 [2020.03.28追記]
 外国債券比率が現在の15%から25%に引上げられるとのことです。
 GPIFの基本ポートフォリオ 外国債券比率を15%から25%に引上げへ
関連記事