GPIFの基本ポートフォリオ 外国債券比率を15%から25%に引上げへ
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我々の公的年金を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の基本ポートフォリオ見直しにより、外国債券比率が現在の15%から25%に引上げられるとのことです。
GPIFの基本ポートフォリオ 外国債券比率を引上げへ
GPIF、外債比率25%に引き上げへ 高利回り投資に力 | 日本経済新聞
公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は資産構成の見直しで、外国債券の比率を10ポイント引き上げて25%とする方針だ。超低金利政策のため国債の投資収益が低迷しており、利回りの高い外債に資金を振り向ける。

GPIFの資産配分比率の確認(2019年6月末)でお伝えしたように、GPIFの現在の基本ポートフォリオは、国内債券35%、、国内株式25%、外国債券15%、外国株式(新興国含む)25%となっています。
見直し後の同ポートフォリオは、外国債券比率を15%から25%に増やし、国内債券比率を35%から25%に減らす方針となっています。
結果として、国内債券、国内株式、外国債券、外国株式は25%ずつの均等配分となります。
ただ、短期資産や、為替ヘッジ付きの外国債券も国内債券に含めており、純粋な国内債券比率は25%より低くなります。
参考:: GPIFが基本ポートフォリオを見直しへ
外国債券比率を増やす理由として、以下のように過去10年の外国債券の収益が国内債券より高かったことを上げており、為替リスクを負っても収益を狙いに行くようです。
外債の収益率は過去10年で年4.18%と、国内債の年1.92%を大きく上回った。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた米連邦準備理事会(FRB)の利下げなどで、外債運用の中心を占める米国債の利回りは過去最低水準に沈んでいるが、長期的にみれば日本国債を2%程度上回る利回りを確保している。
外国債券の収益率は債券自体の価格変動よりも為替変動の影響が大きく、過去10年のリターン比較で判断していい物なのか微妙な気もしますが、超低金利政策のため現在の国内債券の利回りがマイナスになっている点から外国債券比率を上げることに決まったようです。
GPIFの見直し後の基本ポートフォリオは3月31日に正式発表とのことで詳細を待つことにします。
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[2020.04.05追記]
GPIFから基本ポートフォリオ変更が正式に発表されました。
GPIFの基本ポートフォリオ変更が正式に発表されました
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