南アフリカが格下げによりFTSE世界国債インデックス(WGBI)から除外へ
CATEGORY先進国債券

南アフリカ国債の格付けがジャンク級(投資不適格級)に引下げられたため、先進国債券の代表定な指数であるFTSE世界国債インデックス(WGBI)から南アフリカが除外されることになりました。
南アフリカ国債が格下げによりFTSE世界国債インデックスから除外へ
ムーディーズ、南アをジャンク級に格下げ さらなる逆風に | Newsweek日本版
南アのジャンク級への格下けは、すでにS&Pグローバルとフィッチが2017年に実施しており、3大格付会社ではムーディーズが最後となる。
ジャンク級となったことで、南ア国債は世界国債インデックス(WGBI)から除外される。アナリストはこれにより最大で110億ドルの投げ売りがあると予想している。
ただ、WGBIの構成見直しは4月末に延期されていることから、週明けの市場の反応が控えめになる可能性もある。
先進国債券インデックスファンドの中の南アフリカの組入比率は0.54%程度
FTSE世界国債インデックス(WGBI:World Government Bond Index)は、日本を含む世界23ヶ国の主要国の国債で構成されています。
ただ、日本を除く主要国22ヶ国の国債で構成される、FTSE世界国債インデックス(除く日本)の方が(海外)先進国債券ファンドのベンチマークとしてなじみがあります。
FTSE世界国債インデックス(除く日本)の構成国は、市場規模や最低格付け、参入障壁等を満たす国の国債が組み入れられるため、アメリカやフランス、イギリスなどの先進国だけでなく、南アフリカやメキシコ、マレーシアなどの新興国の国債も少し入っています。
参考: 先進国国債インデックス22ヵ国構成比率と南アフリカ組入の確認
以下が、SMT グローバル債券インデックス・オープンの月報(2020年2月28日時点)からの組入上位10ヶ国、組入上位10通貨の構成比率の抜粋です。

ベンチマークであるFTSE世界国債インデックス(除く日本)には、メキシコ0.86%、ポーランド0.59%、南アフリカ0.54%、マレーシア0.48%と新興国の国債もわずかに含まれていることがわかります。
2012年10月にFTSE世界国債インデックス(除く日本)に組み入れられた南アフリカは、2020年4月に指数から除外されることになります。
今回、指数から除外される南アフリカの組入比率は0.54%ということで除外されても先進国債券インデックスファンドとしてはそれほど影響はなさそうですが、機関投資家が機械的に南アフリカ国債を売却するという見方から南アフリカランド通貨は急激に売られているようです。
インデックスファンドをホールドし続けるだけでも、ベンチマークである指数の中身が自動的に変わるのが面白いところです。
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[2020.09.01追記]
FTSE世界国債インデックス(除く日本) 南アフリカが除外され21ヶ国構成に
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