GPIFの基本ポートフォリオ変更が正式に発表されました
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GPIFの基本ポートフォリオ 外国債券比率を15%から25%に引上げへにてお知らせしたGPIFの基本ポートフォリオ見直しが正式発表されました。
GPIFの基本ポートフォリオ見直しが正式発表
基本ポートフォリオの変更について | GPIF (PDF)
新しい基本ポートフォリオは、運用目標(実質的な運用利回り※:1.7%)を満たしつつ、最もリスクの小さいポートフォリオを選定したものであり、国内の金利低下によって国内債券の利回りが低下している状況等に伴い、国内債券の割合が減少した一方、相対的に金利が高い外国債券の割合が増加しました。
※名目運用利回りから名目賃金上昇率を差し引いたスプレッド。
基本ポートフォリオの旧配分と新配分は以下の通りです。
資産クラス | 基本配分比率 (()内は乖離許容幅) | ベンチマーク | ||
---|---|---|---|---|
旧配分 | 新配分(2020年4月1日以降) | |||
国内債券 | 35%(±10%) | 25%(±7%) | (±11%) | NOMURA-BPI(除くABS) |
外国債券 | 15%(±4%) | 25%(±6%) | FTSE世界国債インデックス(除く日本) | |
国内株式 | 25%(±9%) | 25%(±8%) | (±11%) | TOPIX(配当込み) |
外国株式 | 25%(±8%) | 25%(±7%) | MSCI ACWI(除く日本)(配当込み) |
GPIFの基本ポートフォリオ 外国債券比率を15%から25%に引上げへにてお伝えしたように、見直し後は、外国債券比率を15%から25%に増やし、国内債券比率を35%から25%に減らしています。
結果として、国内債券(短期資産、為替ヘッジ付きの外国債券含む)、国内株式、外国債券、外国株式は25%ずつの均等配分となりました。
また乖離許容幅として各資産クラス毎だけでなく、今回から新たに株式全体(国内株式+外国株式)、債券全体(国内債券+外国債券)も乖離許容幅(どちらもそれぞれ±11%)が設定されました。
今回の基本ポートフォリオを設定した理由は、以下の詳細版をご覧ください。
基本ポートフォリオの変更の詳細 | GPIF (PDF)
GPIFが想定する各資産の期待リターンやリスク、相関係数も載っています。
個人的には外国債券の期待リターンが名目で2.6%(国内債券の同期待リターンは0.7%)というのは高すぎる気がしていますが、名目賃金上昇率を引いた実質的なリターンが0.3%ということなのでまあ妥当かも。
各資産のリスク(標準偏差)や相関係数も載っているので興味のある方はぜひどうぞ。
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[2022.05.14追記]
GPIFの外国債券のベンチマークは中国を除く、FTSE世界国債インデックス(除く日本と中国)にするとのこと。
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