投資で成功する秘訣は「長期・分散・積立」 モーニングスターの記事紹介
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iDeCoの加入対象者が拡大された2017年1月から、日経平均インデックスファンドと外国株式インデックスファンドそれぞれ積立投資をした場合のパフォーマンスの推移がモーニングスターの記事に載っています。
投資で成功する秘訣は「長期・分散・積立」
儲かっているなら「勝ち逃げ」か? iDeCoなど積立投資は「継続」に力が宿る | モーニングスター
2017年1月スタートから21年5月までに約4年半の年月があるが、この間、毎月末に1万円を積立投資したとして、投資元本に対する「日経平均」と「外国株式」の投資評価額の推移を追った。そうすると、明確にマイナス評価になった時が2回あった。米中貿易摩擦の激化やトランプ大統領のFRB批判など米トランプ政権の危うさがクローズアップされた2018年12月末と、コロナショックで世界的な株安になった2020年3月末の時点だ。
この間、「日経平均」も「外国株式」も、基本的には右肩上がりの動きになっていた。積立投資で良い成績が得られやすいのは、アップダウンがありながらも、最終的にはスタート地点よりも高い価格で積立を終了した時だ。
2017年1月から2021年5月までの約4年半で、2018年12月と2020年3月(コロナショック)の下落で評価額がマイナスになりながらも、そこで積立を辞めずに続けた場合、
- 日経平均インデックスファンドの積立の場合:: +35.2%
- 外国株式インデックスファンドの積立の場合:: +44.82%
と、むしろ下落があった時に安値で積立購入できたからこそ、高いリターンが得られていること。
また、上がったり下がったりのアップダウンを経ても最終的に今のように高値になっているため、積立投資が得意な相場だったとのことが書かれています。
投資で成功する秘訣は、「長期・分散・積立」であるといわれている。「日経平均」は国内株式225銘柄に、「外国株式(MSCIコクサイ)」は日本を除く先進国22カ国の約1300銘柄に広く分散投資する指数だ。これらのように幅広い銘柄に分散して、積立投資を行った結果、より長い期間にわたって積立を実施した方が良い結果につながったということができる。
結果、投資の秘訣は、「長期・分散・積立」だと教科書のような内容が書かれており、ここまでは全く持って同意できます。
投資対象を日経平均か外国株式に限定する必要なし
私がコメントしておきたいのは以下の部分です。
日本企業の成長に確信が持てるのであれば「日経平均」を、世界経済の発展が信じられるのであれば「外国株式」を使って、積立投資を継続することが重要だ。
上にある、「幅広い銘柄に分散して、積立投資を行った結果、より長い期間にわたって積立を実施した方が良い結果につながった」という部分と矛盾した内容になっています。
投資対象の企業の成長への確信など持てない(そもそもどこの地国や地域への投資がうまく行くのかわからない)から幅広い地域や銘柄に分散して投資しているわけで、日経平均 or 外国株式のどちらかに限定して積立投資する必要はありません。
たとえば私もメインで投資しているeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)であれば、日本を含む先進国、新興国株式時価総額比で約3000銘柄に超低コストで分散投資できます。
日本株式、外国株式両方に投資すればより分散になるし、新興国株式も投資対象として国際分散投資したほうがより良いと思います。
この記事自体はごくごく王道の内容が書かれていますので一読すると参考になると思います。
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