2007年から始めたインデックス投資の記録です。投資信託やETFを使って低コストで日本、先進国、新興国株式への国際分散投資を行っています。2019年にアーリーリタイア(FIRE)しました。現在はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)をメインに積立中です。

インデックス投資は何度も言いますがローリスクではありません

新聞紙の上のサイコロ


Twitterで何気なくつぶやいたら多めのいいねをいただいたので補足します。


インデックス投資でもリスクは小さくないです

ここのところ長らく株式市場が好調で、2020年3月ごろのコロナショックで下落するもすぐに回復し、国内外の株価指数は30年ぶりの高さとか、史上最高値を更新だとか景気の良いニュースが多いです。
リーマンショックのような大きな下落が忘れられていることもあってか、「インデックス投資はローリスク」といった表現を見かけることが増えました。

いろいろな国や業種の幅広い銘柄に十分に分散された指数であれば、たしかに各構成銘柄の個別リスクは分散によりほぼ消すことができ、市場リスクのみが残ります。
そのため、(市場リスクに加えて個別リスクもある)個別株投資に比べるとインデックス投資の方がリスクが低いとはいえます。

ただ、それでもインデックス投資は市場リスクをもろに受ける投資手法です。
決してリスクが小さいわけではありません。

 ご参考: インデックス投資は決してリスクが少ない投資法ではない、だからこそ重要なこと


我々の公的年金を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の場合、基本資産配分は国内外の株式、債券の4資産を各25%となっています。
前提とする各資産の期待リターンとリスク(標準偏差)は以下の通りです。

  • 国内債券: 期待リターン 0.7%、リスク 2.56%

  • 外国債券: 期待リターン 2.6%、リスク 11.87%

  • 国内株式: 期待リターン 5.6%、リスク 23.14%

  • 外国株式:: 期待リターン 7.2%、リスク 24.85%

(ソース: 基本ポートフォリオの変更の詳細 | GPIF  (PDF))

株式クラスだと。リスクは23%~25%程度もあります。

外国株式の期待リターン 7.2%、リスク 24.85%を例にとると、1年間のリターンは7.2%∓24.85%に収まる確率が約68%、標準偏差が2倍の7.2%∓49.7%に収まる確率が約95%です。

各国の株式に幅広く分散したインデックス投資でもこのリスクの大きさです。単一国への集中投資や、ハイテクのみなど業種特化やテーマ型の場合は一般的にはインデックス投資でもリスクはより大きくなります。

ある程度のリターンを得るためにはどうしてもリスクのある資産に投資する必要がありますが、インデックス投資でもローリスクでも何でもないことを理解した上で、長期投資でも退場しないようにしていきたいものです。
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