2007年から始めたインデックス投資の記録です。投資信託やETFを使って低コストで日本、先進国、新興国株式への国際分散投資を行っています。2019年にアーリーリタイア(FIRE)しました。現在はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)をメインに積立中です。

MSCIエマージング・マーケット・インデックスからアルゼンチンとパキスタンが除外

CATEGORY新興国株式
株式ポートフォリオ 円グラフと棒グラフ

MSCI社の見直しにより、MSCIエマージング・マーケット・インデックスからアルゼンチンとパキスタンの2ヶ国が除外されました。


MSCIエマージング・マーケット・インデックスからアルゼンチンとパキスタンの2ヶ国が除外(2021年11月より)

 【ご案内】MSCI指数の構成国の変更について | 三井住友信託銀行 (PDF)

MSCIが市場分類レビューを発表し、アルゼンチン・パキスタンについて新興国市場からの除外が決定されました。


●アルゼンチン
新興国市場からスタンドアローン市場に市場区分が変更され、2021年11月に新興国指数からの除外が実施される見込みです。なお、新興国指数への組入れ比率は約0.16%です。

【変更理由】
アルゼンチンの株式市場では2019年9月から資本規制が課されており、新興国指数の条件である「市場アクセス」を満たしていないと判断されたため。


●パキスタン
新興国市場からフロンティア市場に市場区分が変更され、2021年11月に新興国指数からの除外が実施される見込みです。なお、新興国指数への組入れ比率は約0.02%です。

【変更理由】
パキスタンの株式市場に上場する銘柄に、新興国指数の組み入れ基準として設定された規模・流動性の水準を満たす銘柄が存在しないため。



MSCIエマージング・マーケット・インデックスは、MSCI社が算出する新興国株式指数です。
2021年10月29日時点では、新興国27ヶ国の(REITを含む)株式で構成されていましたが、2021年11月よりアルゼンチンとパキスタンの2ヶ国が除外され、現在は新興国25ヶ国構成となっています。

アルゼンチンは、2019年5月よりパキスタンは、2017年5月より、いずれもフロンティア株式市場から新興国株式に移動していました。


MSCIアルゼンチン・インデックスはスタンドアローン市場指数へ

今回、アルゼンチンは資本規制がかかっているためにMSCIが定める「市場アクセス」基準を満たしていないと判断され、フロンティア株式どころか、(実質的に投資できない国々の指数である)スタンドアローン市場指数に分類されてしまいました。

ただ、MSCIアルゼンチン・インデックスは、わずか3銘柄構成であり、MSCIエマージング・マーケット・インデックスの約0.16%の構成比率とのことでほぼ影響はありません。
 参考: MSCI Argentina Index



MSCIパキスタン・インデックスはフロンティア株式市場へ

パキスタンは、MSCIが定める「市場規模・流動性」基準を満たしている銘柄がないと判断され、フロンティア株式市場に格下げとなりました。
こちらもMSCIパキスタン・インデックスは3銘柄構成であり、MSCIエマージング・マーケット・インデックスの約0.02%の構成比率とごくわずかですので影響はありません。
 参考: MSCI Pakistan Index



MSCI指数への各国の分類

 MSCI announces the results of the 2021 annual market classification review | MSCI

上のMSCI社のサイトの各国の指数分類にあるように、MSCIエマージング・マーケット・インデックスが27ヶ国構成から25ヶ国構成になったため、MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI) も50ヶ国構成から48ヶ国構成に変更となっています。

インデックスファンドやETFのベンチマークとして使われる指数はこのように各国の経済状況に応じて自動的に変化していきます。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)のように、ACWIをベンチマークとする全世界株式インデックスファンドを持っていれば、生き物のように投資対象の国々や銘柄が自動的に変化する国際分散投資ができるのが良いところだと思います。
関連記事