株式投資と違って不動産投資は「元本が変動しないもの」と主張するトンデモ記事
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50代で貧乏だと感じている人に、「元本が変動しないもの」として借入ありの「不動産投資」を勧める記事について、ツイッターでつぶやいたら、いいねを多くいただいたので補足します。
「元本が変動しないもの」として資産の少ない50代に不動産投資を勧める記事の紹介
50代で貧乏だと感じて初めて資産運用を始める人に、株式投資ではなく「元本が変動しないもの」として「不動産投資」を進める記事。ひどい。。https://t.co/3NueqVSYr7
— ケンズ (kenz 投資ブロガー ) (@kenz08) April 23, 2022
50代で「貧乏」と感じていたら、どうやって脱出する? | あるじゃん(All About マネー)
これは個人的な見解ですが、私はこの年代に株式投資などで資産運用をするのには否定的です。ただでさえなけなしの資金ですから、もし損失が出ても取り返すには時間が足りない可能性があるからです。
50代で貧乏と感じている人というのがどれくらいの金融資産を持っている場合を指すのか不明ですが、ほとんど資産を持っていないと仮定すると、それまで株式投資も未経験の可能性が高く、お金がないからといって50代から初めて株式投資を行うのはたしかに私も否定的です。
余裕資金もあまりない状況で、長期の運用もしにくく、否定的なのもわかります。
老後の生活設計を狂わせないためにも、元本が変動しないもののほうが望ましいと考えています。
たしかに先に書いたように株式投資などは(たとえインデックスファンドを利用した国際分散投資だとしても)リスクが大きく、長期の運用も難しいです。
投資経験もない、資産も少ない50代の人には、せいぜいネットバンクの定期預金や個人向け国債 変動10年のような元本保証商品が無難となってしまいます。
私がリスクを取って挑戦するのであれば、1つは不動産投資です。もちろんリスクはありますが、資金が少なくても始められ、定年退職と同時に完済するように設定しておけば、借入年数が短いため現役時代はほとんど手残りはありませんが(あるいは少し持ち出しがあるかも)、完済後は毎月の副収入になります。
先ほどまでは一理ある文章だったのですが、ここで突然、「元本が変動しないもの」としてリスクはあるが借入もする不動産投資をぶっこんできます。
唐突過ぎてさっぱり意味が解りません。
ツイートしたときはいただいたリプライの中に、住宅メーカのステマ記事と言った情報もあったのですがそれにしてもひどい。
50代で初めてであろう投資で、いきなり銀行でローンを組んで不動産投資をお勧めする。正気とは思えません。
頭金も少なく、借入年数も短く、属性もよくないため、ローンの金利も高めになりそうです。
不動産は上場している株式と違い、流動性がとても低く、しかも売り手と買い手が存在して価格が折り合った時にのみ値段が付くため、値段がわからないだけで当然元本は大きく変動します。
50代であれば無理にリスクの高い資産運用をせずに、まずはできるだけ働き、同時に節約して貯金できる額を増やすのが基本と思います。
あまりにもひどい記事でしたので紹介しました。
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