ファンダメンタル・インデックスファンド(新興国株式)登場
CATEGORY新興国株式

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時価総額比でなく各銘柄のファンダメンタル要素を元に構成比率を決定する新興国株式ファンダメンタル・インデックスが(確定拠出年金専用ですが)登場します。
吊られた男さんのブログDCで大和から「新興国株式ファンダメンタル・インデックスファンド」が登場でも既に紹介されています。
ロイター記事 DCダイワ新興国株式ファンダメンタル・インデックスファンド
大和投信、「DCダイワ新興国株式ファンダメンタル・インデックスファンド」を7月6日設定
大和証券投資信託委託「DCダイワ新興国株式ファンダメンタル・インデックスファンド」を7月6日に自己設定する。運用はファミリーファンド方式で、投資先となるのは「ダイワ新興国株式ファンダメンタル・インデックス・マザーファンド」。同マザーを通じ、新興国の株式に投資し、投資成果をFTSE RAFIエマージング インデックス(円換算)の動きに連動することを目指して運用する。ファンドの詳細は以下のとおり。
設定上限額:100万円(自己設定)
分類 :追加型/海外/株式
手数料 :なし
信託報酬 :純資産総額に対して年率0.756%(税込み)
販売会社 :大和証券
FTSE RAFIエマージングインデックス
このファンドが連動をめざす指数は、新興国株式インデックスとして一般的な時価総額比の「MSCIエマージングマーケットインデックス」でなく FTSE RAFIエマージングインデックスとなっています。
RAFIは、RA社のファンダメンタル・インデックス(FI)です。
ファンダメンタル・インデックスについては以下の説明がわかりやすいです。
第一生命 年金通信 ファンダメンタル・インデックス (リンク切れ)
ファンダメンタル・インデックスの最大の特徴は、企業時価を基に加重平均するのではなく、各企業の財務データを基にしてインデックスを生成し、従来型インデックスよりも運用パフォーマンスを向上させることにあります。
ファンダメンタル・インデックスは、企業の規模や財務状況を測定する売上高、キャッシュフロー、株主資本、配当を均等にウェイト付けしたインデックスです。時価総額加重型インデックスでは、時価総額の単独指標により決定しましたが、ファンダメンタル・インデックスは複数の財務データを用いて算出します。
時価総額比でなく、売上高、キャッシュフロー、株主資本、配当というファンダメンタル要素を元に構成比率を決めるとのことで、この資料によると時価総額比で構成される代表的な指数を上回ったと書かれています。
所感

Emerging Markets: Will They Produce Satisfactory Returns? / djevents
この結果だけを見るとDCダイワ新興国株式ファンダメンタル・インデックスファンドは魅力的ですが、信託報酬がDC向けにも関わらず高いことがネックです。
時価総額比で構成される代表的な指数をファンダメンタル・インデックスが上回ったと言ってもコストは考慮されていないため、実際に時価総額比のMSCIエマージングマーケットインデックスに勝てるかどうかは微妙なところです。
関連記事
[2011.10.08追記]
新興国株式インデックス 国別構成比(2011年6月末)
コストが同等なら、一般売りされれば遊びで少しだけ保有するのも面白いかも知れませんが、基本的には地球上の資本の相似形である時価総額比インデックスで十分だと考えます。
関連記事
[2011.10.16追記] 続報です。
そういえばDCダイワ新興国株式ファンダメンタル・インデックスファンドってどうなったの?
DCダイワ新興国株式ファンダメンタル・インデックスファンドについて最低限知っておくべき3つのこと
[2012.08.13追記] DCダイワ新興国株式ファンダメンタル・インデックスの第2期運用報告書から各コストをまとめました。
DCダイワ新興国株式ファンダメンタル・インデックス 実質コストが1.46%に低下
[2012.08.16追記]
DCダイワ新興国株式ファンダメンタル・インデックスとeMAXIS新興国株式インデックスのリターン比較
[2013.08.16追記]
第3期の運用報告書から実質コスト、トラッキングエラー等をチェックしました。
DCダイワ新興国株式ファンダメンタル・インデックス運用報告書
[2013.08.17追記]
DCダイワ新興国株式ファンダメンタル・インデックスのリターン確認
[2013.12.11追記]
ダイワ・インデックスセレクト新興国株式はファンダメンタルインデックス
[2014.08.24追記]
D-I’s インデックスシリーズ ファンダメンタルインデックス含む8ファンドまとめ
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