主要8資産の過去10年間の年間パフォーマンス 国際分散投資の重要性
CATEGORYベンチマーク推移

2012年から2022年4月までの10年間の主要8資産クラス(配当込み指数)の年間パフォーマンス一覧がありましたので紹介します。
国内外の各資産への国際分散投資の重要性が分かる図
環境激変の中で求められる幅広い資産への分散投資、インフレヘッジ・分散効果高める「金」にも注目 | モーニングスター
図表1は、国内外の株式・債券・リートの8資産と8資産に分散投資した場合の暦年のトータルリターンを見たもので、各年のリターンの高い順に記載してある。
2012年から2022年4月までの10年間の国内外の株式・債券・リートの8資産と8資産に分散投資した場合のリターンは以下の通りです。

上の表の各資産クラスの指数は以下の通りです。
- 国内株式: TOPIX(配当込)
- 国内債券: NOMURA-BPI総合指数
- 先進国株式: MSCIコクサイ・インデックス(税引前配当込)
- 先進国債券: FTSE世界国債インデックス(除く日本)
- 新興国株式: MSCI エマージング・マーケット・インデックス(税引前配当込)
- 新興国債券: JPM EMBIグローバル・ディバーシファイド指数
- 国内リート: 東証REIT指数(配当込)
- 先進国リート:S&P先進国REIT指数(除く日本)(配当込)
- 8資産分散: 上の8資産に均等配分で投資し、月次リバランスしたと仮定して算出
国際分散投資=世界経済全体の成長の果実を享受すること
図からわかるように、リスク資産の中で私を含め資産配分比率が最も高くする方の多い先進国株式は年次で見ると、リターンがトップなのは2013年と2019年のみです。
また、国内リートや先進国リートがトップの年が10年間の中で6年あり、意外に軽視できないのが興味深いです。
個々の資産クラスは順位がころころ入れ替わる中、次にトップの資産クラスを当てに行くのは難しいです。
表のなかにある「8資産分散」は毎年のトップは取れませんが大負けもなく、毎年3位、4位あたりをキープできています。
特定の資産に集中投資した場合、特に株式やリートといったリスク性資産に集中投資した場合には、大きな利益を享受できる可能性がある一方で大きな損失を被るリスクもある。大損失を被った場合には、回復までに長い時間を要するだけでなく、程度によってはリタイヤを余儀なくされることもあり得る。短期の割切り投資ならまだしも、資産を長期的かつ安定的に運用して増やすことを考えるならば、相場は読まないで幅広い資産に分散投資し、長期的なスパンで世界経済全体の成長の果実を享受することが賢明であろう。
「相場は読まないで幅広い資産に分散投資し、長期的なスパンで世界経済全体の成長の果実を享受することが賢明であろう」とのこと。まさにその通りと思います。
特定の国や地域に極端に偏った投資を考える前に、下落相場でもリスク許容度の範囲に収まるように国際分散投資することが重要と思います。
関連記事
[2023.01.11追記]
主要8資産の年間パフォーマンスからわかる相場を予想することの難しさ
- 関連記事
-
-
主要資産の16年間の年間騰落率と累積リターンからわかる2つのポイント 2023/05/28
-
主要8資産の年間パフォーマンスからわかる相場を予想することの難しさ 2023/01/11
-
2022年の国別、地域別の株式パフォーマンス比較 最もリターンが高い国は? 2022/12/12
-
主要8資産の過去10年間の年間パフォーマンス 国際分散投資の重要性 2022/05/15
-
主要8資産の年間パフォーマンスの確認 去年最もリターンが高かった資産は? 2018/01/24
-
MSCI勉強会に参加 指数のライセンスフィーの仕組みを詳しく聞いてきました 2017/07/20
-
主要8資産の年間パフォーマンスからわかる国際分散投資の重要性 2017/02/17
-
主要7資産の過去8年間の年間パフォーマンスからわかる国際分散投資の重要性 2016/01/20
-
国際分散投資の重要性を主要7資産の過去8年間のリターン比較から再確認 2015/02/18
-
主要資産の年間パフォーマンス(2006年-2013年)から考えること 2014/02/18
-