2007年から始めたインデックス投資の記録です。投資信託やETFを使って低コストで日本、先進国、新興国株式への国際分散投資を行っています。2019年にアーリーリタイア(FIRE)しました。現在はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)をメインに積立中です。

不振のアクティブ投信 ベンチマークが社内未設定などずさんな管理状況が金融庁調査で判明

運用するビジネスマンのイメージ

パッシブファンドより明らかにリターンが低い国内株式アクティブファンドの運用状況をヒアリングしたところ、運用会社内でもベンチマークがなかったり、ふさわしくないベンチマークを設定しているなどずさんな管理が判明したとのことです。


リターンがパッシブファンドより低いアクティブファンド 社内にもベンチマークがないなどずさんな体制に驚き

 不振のアクティブ投信、8割が大手の商品 金融庁が監視 | 日本経済新聞

金融庁は資産運用会社が組成する投資商品の管理体制を厳しく監督する。国内の個別株を選別して組み入れるアクティブ型投資信託の調査で、株価指数などに連動させて運用するパッシブ型のリターンを明らかに下回る商品の8割が、大手金融機関系列の商品と判明した。


国内株式アクティブファンドの中で、TOPIXや日経平均インデックスファンド等のパッシブファンドのリターンを明らかに下回るダメなアクティブファンドの8割が大手金融機関系列ということで、金融庁が今後厳しく監督していくとのことです。

ただ大手金融機関系列は、独立系の運用会社よりも多くのファンドを設定しているため、リターンの低いアクティブファンドの8割を運用していてもまあ仕方ないかなと思いながら読んでいました。

すると、金融庁が大手金融機関にそれらファンドの運用状況をヒアリングした以下の結果に驚きました。

  • コスト控除後の指標を社内で共有せず成果の検証もしていない。

  • 比較対象とはならない指標と比べて10年以上にわたりパッシブ型を上回る利益が出ていると誤認していたケースもあった。



アクティブファンドの多くがベンチマークを明記せず、参考指数(参考指標)という言い方でごまかすのはまだよい方で、「ベンチマークがない」アクティブファンドも多いです。

 ご参考: 投資しても良いと思うアクティブファンドの3つの条件

それでもアクティブ運用をする以上、運用会社の中では目標とする指標(=ベンチマーク)が非公表でも必ずあると思っていました。
そうでないとファンドマネージャはどう頑張ればいいのかわからないので頑張りようがありません。
(売上金額や顧客獲得案件数などの何の目標もなく仕事する会社員はいないですよね。。)

それがベンチマークもなく成果の検証もしていないとか、運用と合っていないベンチマークとファンドのリターンを比較しているなどひどすぎます。

金融庁は今後、「信託報酬見直しや、他の投資商品との統合、早期償還など適切な対応をとるよう促す」とのことで、ひどすぎる状況が改善されることを期待したいです。
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