2007年から始めたインデックス投資の記録です。投資信託やETFを使って低コストで日本、先進国、新興国株式への国際分散投資を行っています。2019年にアーリーリタイア(FIRE)しました。現在はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)をメインに積立中です。

J-REITの運用会社が業務停止処分へ |J-REITの利益相反問題には注意

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J-REITの運用会社であるエスコンアセットマネジメントが、親会社の利益を優先し、REITに不利になる運用を行ったとして、3ヵ月の業務停止命令が出されるとのことです。



J-REITの運用会社であるエスコンアセットマネジメントに業務停止命令

 中部電力系REIT運用会社に業務停止命令 金融庁方針 | 日本経済新聞

金融庁は中部電力系の不動産投資信託(REIT)運用会社、エスコンアセットマネジメント(東京・港)に3カ月間の業務停止命令を出す方針を固めた。本来なら不動産を割安で購入し高い運用利回りを目指すべきなのに、REITに親会社の持つ不動産を高値で買わせるために鑑定会社に高い価格を提示するよう働きかけたという。


エスコンアセットが運用するのは上場REITのエスコンジャパンリート投資法人。エスコンアセットは親会社の日本エスコンがREITに不動産を売却する際、親会社の希望価格を鑑定会社に伝え、より高い価格になるよう働きかけていたという。



エスコンジャパンリート投資法人は、エスコンアセットが運用するJ-REIT(日本の不動産投資信託)です。
(エスコンアセットの親会社である)日本エスコンがREITに不動産を売却する際、親会社の利益が大きくなるようエスコンアセットがREITに不動産を高値で売れるよう鑑定会社に働きかけていたとのこと。

金融庁はエスコンアセットがREITに忠実な運用をしていないとして、3カ月間の業務停止命令を出すことになりました。

本来、REITは不動産をできるだけ安く購入するべきですが、日本の場合は不動産会社の子会社がREITを運用しています。
そのため、親会社の利益が優先され、REITが不利益になりかねない問題点があります。

昔からJ-REITの利益相反問題として懸念されており、J-REITの運用会社は不動産鑑定会社が鑑定した適正な不動産価格で取引する規則にはなっています。
ただ、今回のようにその不動産鑑定会社に高値の価格を出すよう働きかけていては防ぎようがありません。

記事にも書かれていますが、このJ-REITの構造的な問題点である利益相反問題は知っておく必要があります。

ちなみに日本のMSCI株式指数であるMSCIジャパンインデックスにはJ-REITも時価総額比率分入っています。
そのため、私がメインで投資しているeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の日本株式部分にもJ-REITが含まれています。
 ⇒ご参考: MSCI指数に含まれるREIT比率を調べてみました

個人的にはREITへの投資は時価総額分の投資比率で十分と考えています。
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