2007年から始めたインデックス投資の記録です。投資信託やETFを使って低コストで日本、先進国、新興国株式への国際分散投資を行っています。2019年にアーリーリタイア(FIRE)しました。現在はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)をメインに積立中です。

GPIFのポートフォリオに学ぶ個人投資家の長期国際分散投資の良記事

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公的年金の運用を担っているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用を例に、個人の長期国際分散投資の参考になる良記事がありましたので紹介します。


「リスクを最小限に抑える」というGPIFの運用では国内債券も含むポートフォリオが必要



 運用の目的に応じた適切な資産配分を、公的年金を運用するGPIFの運用ポートフォリオに学ぶ | モーニングスター
 

GPIFの運用は、「儲けるための運用(収益の最大化をめざす運用)」ではない。厚生労働大臣が示す年金積立金の中期的な運用目標を「最低限のリスクで確保する」ことをめざしている。現在のポートフォリオは、2020年4月1日から5カ年の中期目標期間に定められた実質的な運用利回り(運用利回りから名目賃金上昇率を差し引いたもの)の年率1.7%を目指している。基本的な資産構成割合は、「国内債券」25%、「外国債券」25%、「国内株式」25%、「外国株式」25%という均等配分だ。



以下のようにGPIFの基本ポートフォリオは国内債券、外国債券、国内株式、外国株式の伝統4資産に25%の均等配分となっています。

資産クラス基本配分比率
(()内は乖離許容幅) 
ベンチマーク
 旧配分新配分(2020年4月1日以降)
 国内債券35%(±10%)25%(±7%)(±11%) NOMURA-BPI(除くABS)
 外国債券 15%(±4%)25%(±6%) FTSE世界国債インデックス(除く日本と中国)
 国内株式 25%(±9%) 25%(±8%)(±11%) TOPIX(配当)込み
 外国株式25%(±8%)25%(±7%) MSCI ACWI(除く日本)(配当込み)


実際に、「国内債券」の収益率は2019年度以来3年度連続でマイナス収益が続いている。四半期ベースでみても、2012年9月から2020年6月までの10年間、40四半期において、「国内債券」は19回で期間リターンがマイナスになっている。



国内債券はここ数年の金利上昇により、3年連続でマイナスリターンとなっています。
ただ、他の資産との相関関係が圧倒的に低いため、ポートフォリオに組み入れることでリスクを抑える働きが大きく、GPIFは国内債券を投資対象としています。


GPIFがめざす「リスクを最小限に抑える」という運用であれば、「国内債券」をゼロにするような選択は難しいと考えられる。しかし、「場合によっては、損失を抱えても良い」と割り切って運用するのであれば、「国内債券」を外して、「外国債券」と国内外の株式のみで運用するという方法もある。



個人投資家の場合、国内債券をポートフォリオに入れないことでリスクを大きくなっても良いと考えて、外国債券、国内株式、外国株式の3資産でする方法が紹介されています。
なお、個人の場合は私を含め、外国債券には投資しない方も多いと思います。



自身の耐え得る「リスク許容度」にふさわしいポートフォリオを作って、長期に継続して投資を続けることが重要

 

GPIFの運用報告をみると、「国内株式」や「外国株式」は、3カ月間で20%下落することがある。反対に20%程度上昇することもある。「外国債券」は、13%上昇することもあれば、8%以上下落することもある。それぞれの値動きの傾向を見極めた上で、納得のできる運用ポートフォリオを組みたい。大切なことは、自身の耐え得る「リスク許容度」にふさわしいポートフォリオを作って、長期に継続して投資を続けることだ。



まさに以下が重要と思います。
「大切なことは、自身の耐え得る「リスク許容度」にふさわしいポートフォリオを作って、長期に継続して投資を続けることだ」

自分のリスク許容度は、投資を始める時はわからないので、最初は低めに見積もっておき、次第にリスクを上げていって判断することになると思います。

どこの国やセクターへの投資が一番儲かるとか、どのレバレッジファンドに投資するかを考えるよりも、個人ごとのリスク許容度の範囲内で幅広く分散された適切なポートフォリオを組んだ運用を検討すべきと思っています。
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