主要8資産の年間パフォーマンスからわかる相場を予想することの難しさ
CATEGORYベンチマーク推移

2015年から2022年までの主要8資産の年間パフォーマンスが日興アセットマネジメントのコラムに載っていました。
4年前の記事である2010年から2017年までの主要8資産の年間パフォーマンスの確認の更新版です。
主要8資産の年間パフォーマンス(2015年から2022年)の確認
Vol.1867 過去の主要資産のパフォーマンスから考える | 日興アセットマネジメント

上の表の各資産クラスの指数は以下の通りです。
先進国株式、先進国債券、先進国リートはいずれも日本を含む指数となっています。
- 日本株式: TOPIX(配当込み)
- 日本債券: FTSE日本国債インデックス
- 先進国株式: MSCIワールド・インデックス(配当込み) ⇒日本を含む先進国株式指数です。
- 先進国債券: FTSE世界国債インデックス ⇒日本を含む先進国債券指数です。
- 新興国株式: MSCI エマージング・マーケット・インデックス(配当込み)
- 新興国債券: JPモルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラス
- 日本REIT: 東証REIT指数(配当込み)
- グローバルREIT: S&P先進国リート指数(配当込み) ⇒日本を含む先進国リートです。
昨年2022年は、上の全8資産が全てマイナスリターンというあまり見かけない年でした。
その中でもリターンが最も高かったのは、意外なことに日本株式(TOPIX(配当込み)の-2.5%でした。
やれ、日本を除く海外だけでよいとか、米国1ヶ国のみでよいとか投資対象を絞り込んでいるとポートフォリオ全体のマイナスリターンはもっと低かったはずで、事前にリターンの良い資産クラスを見つけることが難しいことがよくわかります。
また、この表の過去のリターンを資産クラス別に比較し良いリターンを上げている資産を当てようとしても、毎年順位は入れ替わり予想のしようがないこともわかります。
幅広く国際分散投資をすることが重要
過去の主要資産の年間パフォーマンスの推移を振り返ると、パフォーマンスの良い資産は一定ではなく、また、各資産の騰落には法則性もみられません。そのため、中長期において運用成果を向上させるためには、好パフォーマンスをあげる資産を当てることに重きを置くのではなく、個人のリスク許容度に合わせて、国内外の幅広い資産に分散投資を行なうことが重要といえそうです。
上の年間パフォーマンスの表のように、各資産クラスのリターンは毎年めまぐるしく変わり、どの資産クラスが高いリターンになるかは全くわかりません。
2008年のリーマンショック時は、新興国株式(マイナス62.0%)、グローバルREIT(マイナス55.5%)、先進国株式(マイナス51.6%)とマイナス幅が50%以上となることも今後あり得ます。
参考: 主要7資産の過去8年間の年間パフォーマンスからわかる国際分散投資の重要性
そのため、個人のリスク許容度の範囲で、地域を限定せず、幅広く国際分散投資することが重要と思います。
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