主要資産の16年間の年間騰落率と累積リターンからわかる2つのポイント
CATEGORYベンチマーク推移

2007年から2022年までの16年間の主要資産の年間騰落率ランキングと累積パフォーマンスが日興アセットマネジメントのサイトに載っていました。
主要資産の年間騰落率ランキングから分かること
主要資産の過去のパフォーマンスから学ぶ、長期の資産形成へのヒント | 日興AMファンドアカデミー (PDF)
以下が2007年から2022年までの過去16年間の主要資産(株式、リート指数は全て配当込み)の年間騰落率のランキングです。
ここで、「分散投資」は各資産を均等配分し、毎月リバランスした場合の試算値です。


2008年のリーマンショック時の日本債券以外の各資産が全て大幅なマイナスになっていて悲惨だとか、何気に昨年2022年は日本債券含めて全資産がマイナスだった唯一の年とかいろいろ読み取れます。
ただ、ここで大事なことは以下です。
ランキングには何の法則性もなく、毎年の主役がコロコロと入れ変わっているということ。ですから、「毎年毎年、どの資産がいいかを考え投資資産を見直す」というのは正直あまりオススメできません。
どの資産の騰落率が高いか、あるいは低いかは毎年コロコロ変わり、過去の騰落率データをじっと眺めても法則性はありません。よって、投資対象資産を毎年変えていく戦略はうまくいきそうにありません。
そのため、いつも同じことを書いていますが、長期では本質的にプラスとなるはずの国内外の資産に幅広く分散投資することが基本となります。
主要資産の累積パフォーマンスからわかること
また、下のグラフは2006年12月末から2022年12月末までの16年間の主要資産の累積パフォーマンスです。
(2006年12月末を100として指数化されています。)

16年間の累積パフォーマンスは、たとえば先進国株式は+206%、日本債券でも+21%のリターンとなっています。日々上がったり下がったりを繰り返すマーケットに一喜一憂せず、踏ん張って16年間保有し続けることができた人は、預貯金では得ることができないリターンを結果的に手にできているということが分かります。
2006年12月末に比べ、2022年12月末には先進国株式は3.06倍、新興国株式1.78倍、日本株式1.57倍など全資産がプラスリターンです。
「毎年毎年どの資産がいいかを考え、投資資産を見直す」ことは得策ではないこと、長期保有をすれば各資産から「預貯金にはないパワー」を享受できる可能性があることを理解しておくことは、長期の資産形成に臨むうえでの重要なヒントとなりそうです。
途中退場することなく長期でホールドし続けることができれば、上のようなリターンが得られる可能性が高いです。
そのために個人のリスク許容度の範囲で、資産全体に占めるリスク資産比率を調整し&分散投資することが重要と思います。
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