2007年から始めたインデックス投資の記録です。投資信託やETFを使って低コストで日本、先進国、新興国株式への国際分散投資を行っています。2019年にアーリーリタイア(FIRE)しました。現在はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)をメインに積立中です。

基準価格が1万円を上回っているファンドが優秀という感違いをしている記事

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NGと書かれたキーボードのボタン

つっこみどころ満載の記事がありましたので、おかしな点を指摘しておきます。

<最終更新日 2022年5月15日>



基準価格1万円を上回っている投資信託が優秀だと主張する記事

 国際投資信託の選び方「優秀なファンド一覧」を参考にしよう | MONEYZine ⇒(リンク切れ)

基準価格が高く、一見割高と思われる投資信託であっても、当初募集時の価格にあたる基準価格1万円を上回っている時価総額が大きな投資信託は、これまでの成果と今後の機動的な運用に対する期待値とを合わせると、相当価値が高いと考えられるのではないでしょうか。



間違い指摘


基準価格が高い投資信託を選ぶ

間違いです。
コラムを書いた福永博之という方は、TVでもコメンテーターとして見かけるとてもえらいアナリストですが、投資信託の基本用語、仕組みが全く理解できていません。

各投資信託の設定時期はばらばらなので、基準価額が1万円を上回っているかどうかの議論はナンセンスです。
相場好調時に設定されたファンドはその時が基準価額が1万円です。絶不調時に設定されたファンドはそのタイミングで基準価額が1万円なので、基準価額の数字で判断してはいけません。

また、分配金を出すとその分だけ基準価額が下がるので、基準価額のみではもちろん判断できません。


誤) 基準価格 → 正)基準価額


このくらい校正で気づいてあげてください。> MONEYZineさん
(どちらでも良くなったという指摘もありますが、やはりプロは正式名称を使うべきです)


最後の締めが間違っている

どんな相場状況になっても、当初の設定価格の確保がしっかりできているような投資信託を選びたいものです。


と一見きれいにまとめていますが、そもそも基準価額で選択している点で大間違いです。
単純に、不調時に新規設定されたファンドを選ぶことになるだけです。

また、過去の成績は今後の値動きに無関係ですので、その意味でも基準価額の数値で選ぶことは無意味です。




終わりに


DOW JONES MARKET CYCLE 010209.png / Doc Trader


この方はTVでよくテクニカルやらチャートを解説している方ですが、まずご自分で、基本的なことを学んだ方がよいと思います。

基本的なことをしっかり身につけているような解説者の書いているコラムを選びたいものです。

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COMMENTS

2Comments

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乙川乙彦

つっこみどころ満載

kenz 様
 つっこみどころ満載であることは理解できますが、「レベルが低すぎていちいち指摘する気になれません。」とするのでなく、何がどう間違っているのか、具体的に指摘する方が望ましいと考えています。
 元の文章よりも長くなってもいいではないですか。
 1日で書ききれない場合は、何日かの連載にして、徹底的に全部の間違いを指摘するというのはいかがでしょうか。
 「基準価格」については、もちろん「基準価額」が正しいのですが、「投資用語が難しいのは一般人にとって近寄りがたいから、やさしく、わかりやすく、言い換えよう」という運動があって、そこで「基準価格」が提唱されていたように思います。私の勘違いかもしれませんが。

kenz

Re: つっこみどころ満載

乙川乙彦様

コメントありがとうございます。
たしかに、具体的な箇所は記載した方が良いですね。
別途書きたいと思います。(実は途中まで書いていたのですが読むのが苦痛になってやめました。)

>「投資用語が難しいのは一般人にとって近寄りがたいから、やさしく、わかりやすく、言い換え
>よう」という運動

こちらは私は全く知りませんでした。(検索では見つけられませんでした)
わかりやすく言い換える運動は私も賛成です。
ただ、「プロ」がお金をもらって書く記事については、正式用語を使うべきと考えます。
(もちろん個人の方がブログで「基準価格」と書いていても意味がわかればよいので指摘する必要もないと思っております。)
今後もなにか間違い等あれば修正しますのでお気づきの点あればよろしくお願いします。

  • 2009/04/28 (Tue) 17:34
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