2007年から始めたインデックス投資の記録です。投資信託やETFを使って低コストで日本、先進国、新興国株式への国際分散投資を行っています。2019年にアーリーリタイア(FIRE)しました。現在はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)をメインに積立中です。

外国株式指数ファンド 運用報告書

外国株式指数ファンド

外国株式指数ファンドの運用報告書から実質コストをチェックしてみます。


外国株式指数ファンドとは

外国株式指数ファンドは、CMAM外国株式インデックスeと同一信託報酬0.525%の(MSCI-KOKUSAI連動)先進国株式インデックスファンドです。
もちろんノーロード(購入手数料無料)。

三井住友銀行(ネット専用)か投信スーパーセンターでしか購入できなかったため、今まで話題にしていませんでした。

関連記事

 先進国株式インデックス 国別構成比(2010年12月末)



外国株式指数ファンド 運用報告書 (2011年11月30日決算)

外国株式ファンド運用報告書第2期(決算日20101130)

運用報告書からトラッキングエラー、実質コストをチェックしてみます。

 外国株式指数ファンド 運用報告書(第2期 2011年11月30日決算) (PDF)


1.運用実績

今期騰落率は +2.7% (ベンチマーク +3.8%)
分配金0円。

よって、トラッキングエラーは -1.1%
結構大きいです。



2.費用明細


費用明細(1万口当たり)

信託報酬額 50円
売買委託手数料 1円
有価証券取引税 1円
保管費用等 8円
合計 60円


信託報酬は0.525%なので実質コスト(トータルコスト)は 約0.63% (=0.525%×60/50)



所感

三井住友・DC外国株式インデックスファンドSとの比較

外国株式指数ファンドと、確定拠出年金専用の三井住友・DC外国株式インデックスファンドSは、マザーファンドも決算時期も同一なので両ファンドを比較します。
 参考記事:三井住友・DC外国株式インデックスファンドS 運用報告書


外国株式指数ファンド  信託報酬0.525%  騰落率+2.7%  実質コスト0.63%
三井住友・DC外国株式インデックスファンドS  信託報酬0.1785%  騰落率+3.3%  実質コスト0.278%


信託報酬以外のその他費用は全く同一なので、当然信託報酬の差0.34%がそのまま実質コストの差になっています。
騰落率の差が0.6%とコスト差より大きいのは理由が良くわかりませんが、低コストファンドを選択することが重要あることを再認識させられます。



CMAM外国株式インデックスeとの比較

 過去記事 CMAMインデックスeはもっともっと評価されるべきでお伝えした実質コストは以下の通りです。

 

CMAM外国株式インデックスe 信託報酬0.525%   実質コスト0.58%


信託報酬以外の実質コストが低く抑えられており、信託報酬は同一でも外国株式指数ファンドの実質コスト0.63%より低コストです。
 
よって、市販で最も低コストの先進国株式インデックスファンドはCMAM外国株式インデックスeであることに変わりません。


終わりに

インデックスファンドeシリーズバナー(CMAM)

 外国株式指数ファンドは、CMAM外国株式インデックスeより実質コストが高いですが、eMAXIS先進国株式インデックスの実質コスト0.68%を下回っており、かなり良心的なファンドです。

もっと話題になっても不思議ではないのですがやはり販売先が限られているのが難点です。
また、信託財産留保額0.3%がネックです。(CMAM外国株式インデックスeは同留保額はなし)

市販の先進国株式インデックスファンドは、CMAM外国株式インデックスeを素直に選択すれば良いと考えます。


関連記事

 CMAM・eMAXIS・STAMインデックス実質コスト分析
 CMAMインデックスはもっと評価されるべき
関連記事

COMMENTS

4Comments

There are no comments yet.

Kapok

No title

どのファンドでもそうですが、運用報告書に明記されているコストのみが、基準価額下落要因を全て説明しているとは思えません。

私は、パフォーマンスの検証と比較が大切だと思います。

kenz

>Kapokさん
もちろん騰落率での比較が重要です。
ただ、決算時期がファンド毎に異なり、比較は簡単ではありませんので実質コストについて取り上げています。

名無し

No title

>kenzさん
疑問が2つあります

1、なぜ、「(騰落率での)比較は簡単ではありません」と書いているのですか?
 月次レポートで騰落率がわかります
ベンチマークは配当込を使っているレポートから取ってくればよいです
 実質コストを計算するより騰落率を書き写すだけで簡単だと思います


2、なぜ、「信託財産留保額0.3%がネックです」と書いているのですか?
 信託財産留保は絶対的に悪いものではありません
むしろ、長期投資(≒インデックス投資)では良い影響の方が大きいです
 事実として、信託財産留保額が高めの国内、外国株式指数は
通算3年の場合、無(低)分配型同系インデックスファンドの内、騰落率が最高です
信託財産留保額を引いても、同じです
 つまり、3年以上の投資の場合は、信託財産留保額を他人からもらう良い影響が
自分が払う悪い影響よりも大きくなるので、ある方がよいです

  • 2013/08/02 (Fri) 15:41
  • REPLY

kenz

>名無しさん
おっしゃる通り、騰落率は簡単にわかりますね。
ここで言いたかったのは、トラッキングエラーを計算するのが難しかったからです。

ベンチマークはファンド毎に使用されているものが同じ指数でも為替レートが異なり比較は難しいとこのころは思っていたためです。

よって、現在は単純に(ご指摘のように)騰落率で比較しています。
例: http://longinv.blog103.fc2.com/blog-entry-1015.html


>信託財産留保は絶対的に悪いものではありません

はい、おっしゃる通り同意見です。
1ファンドを保有し続ければよいものなのですが、過去3年をみても大きく投資環境が改善され、どんどん信託報酬が低いファンドが出てきています。

乗換えなどする場合も比較的多く、その場合は単純できないという意味でした。
保有し続けるのであればコメントいただいたご意見と私も同意見です。