三菱UFJ投信 eMAXIS第4回ブロガーミーティングに参加 その2

三菱UFJ投信 eMAXIS第4回ブロガーミーティングに参加 その1
の続きです。

信託報酬以外のその他費用は、特に新興国株式がダントツでかかっていること(信託報酬63円、その他52円)について補足説明がありました。
やはり売買コスト、保管費用が先進国株式に比べ割高になってしまうが、資産増額が拡大することでスケールメリットが出て費用は低下することが予想されるとのことです。
過去記事CMAM・eMAXIS・STAMインデックス実質コスト分析より抜粋した各ファンドの実質コストは以下になります。
eMAXIS先進国株式インデックス 信託報酬0.63% 実質コスト0.68%
eMAXIS先進国債券インデックス 信託報酬0.63% 実質コスト0.65%
eMAXIS TOPIXインデックス 信託報酬0.42% 実質コスト0.42%(変わらず)
eMAXIS国内債券インデックス 信託報酬0.42% 実質コスト0.42%(変わらず)
eMAXIS日経225インデックス 信託報酬0.42% 実質コスト0.43%
eMAXIS新興国株式インデックス 信託報酬0.63% 実質コスト1.15%
eMAXIS国内リートインデックス 信託報酬0.42% 実質コスト0.43%
eMAXIS先進国リートインデックス 信託報酬0.63% 実質コスト0.77%
eMAXIS新興国債券インデックス 信託報酬0.63% 実質コスト0.84%
eMAXIS全世界株式インデックス 信託報酬0.63% 実質コスト0.76%
ここで私から、先進国リートも保管費用が新興国株式に次いで高い理由をお聞きしました。
すると、売買費用だけでなく、リートは保有しているだけでコストがかかることと、もう一つは(株式と異なり)指数先物に相当するものがリートには存在しないため、注文が入ると必ず現物を買わないといけないことも保管費用UPにつながってしまうとのことです。
全く知らなかった情報でお聞きできてよかったです。
そういえば、以前STAMグローバルREITインデックスでも実質コストが高すぎで騒いだことがありました。
関連記事:
STAMグローバルREITインデックスの隠れコスト
ベンチマークと基準価額との乖離発生の要因として以下の5つがあります。
- 組入比率要因
- 銘柄選択要因
- コスト要因(取引コストや有価証券保管料等)
- その他の要因(為替評価時差、配当金、配当金課税)
- マザーファンド以外の要因(信託報酬等ベビーファンドで発生する要因)
各ファンド毎に上記要因が記載された表を元に詳細な説明がありました。

やはり、コスト要因は、新興国株式だけが-0.5%と大きくマイナス要因になっています。

運用報告書の中身の見方や、運用書作成フローの紹介がありました。
運用報告書の見方は概ね知っている内容でしたが、三菱UFJ投信では年間600本を超える運用報告書を発行しているとのことで大変な手間とコストがかかっていることを認識しました。
(数年後には、目論見書同様に、運用報告書も簡素化される見込みとのことです)
私からは、ネット専用ファンドのeMAXISの運用報告書は電子発行のみで郵送なしにできないかお聞きしました。
結果として、郵送廃止はできるが、金融庁の監査にて受益者が報告書を読んでいるかチェックする項目があり、電子発行のみでは監査を通すのが難しい点があるとのことです。
せめて複数の運用報告書をバラではなく1つの封筒にて郵送してもらえないかも聞いてみましたが難しそうでした。
PCで情報入手できれば十分の私としては、せめて白黒印刷での運用報告書をお願いしておきました。

eMAXISシリーズに関する追加ラインナップや何かニュースがないかという点については、現時点でお話しできる内容はないとのことでちょっと残念でした。
水瀬さんからは、日本初のバリューインデックスファンド設定を要望されていました。
三菱UFJ投信さんも次の一手に悩まれているように感じました。
個人的には、バリューインデックスファンドはもちろん、eMAXISフロンティア株式インデックスファンドが欲しいのですが、1月のインデックス投資ナイトにて現状は設定困難と聞いていたので当面は期待しないでおきます。
関連記事:
フロンティア株式インデックス 国別構成比
第3回インデックス投資ナイトに初参加(その3 二次会)

Beer and chips / quinn.anya
ブロガーミーティング後は場所を移して楽しい懇親会でした。
eMAXISインデックスシリーズを資産形成層にどうやって広めるべきかについてもお話ししました。
販売会社側の利幅が少なく積極的には販売しない商品(だからこそ投資家に有利)なのでなかなか難しい課題を抱えていて悩ましいところです。
三菱UFJ投信さんには貴重な機会を作っていただいて感謝です。
都合がつく限り今後もブロガーミーティングに参加したいと思います。
[2011.05.30追記]
三菱UFJ投信 第4回ブロガーミーティング資料アップ
[2012.12.25追記]
eMAXIS新興国株式インデックス 新興国特有の運用は一苦労
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