カルパースの資産配分 (2011年6月末)
CATEGORYカルパース

全米最大の年金基金である カルパース(The California Public Employees' Retirement System) の6月末時点の資産配分をまとめます。
カルパースのアセットアロケーション 2011年6月末時点
CalPERS Asset Allocation (英語サイト) ⇒(リンク切れ)
各資産の()内は、目標配分比率です。
オルタナティブ投資(AIM)は、ヘッジファンドや非上場株式への投資のようです。
また、インフレ連動(Inflation Linked)は、コモディティ、インフラストラクチャー投資、森林投資が含まれます。
世界株式(Equity)や世界債券(Global Fixed Income)のそれぞれの内訳は公表されていません。
所感
2009年5月の過去記事 カルパースの資産配分状況 での資産配分より、さらに株式クラスの比率が上がっています。
カルパースの過去のアセットアロケーション 2009年5月
株式クラスについて
カルパースはやはり上場株式に50%以上を配分しています。
2009年時点の資産配分と同様、米国株式を半分程度には割り当てていると推測しています。
個人投資家も、先進国株式インデックスファンドに投資することで同様の投資はできそうです。
参考記事: 先進国株式インデックス 国別構成比(2010年12月末)
債券クラスについて
世界債券の国内外比率はわかりませんが、2009年時点では大半を米国債券だったことから、今も米国外の債券割合は少ないと推測します。
この点は、海外債券クラスはコアにはならないとする我々の感覚とも一致します。
インフレ連動投資について
インフレ連動として3.4%(目標配分5%)を割り当てていますが、コモディティはともかく、インフラストラクチャー投資、森林投資は、巨大な資金を運用するカルパースならではです。
個人投資家は投資できませんし、する必要もないでしょう。
コモディティへの投資についても、私は投資対象としていません。
基本的には、株式、債券、不動産の3つで十分と考えています。
参考記事: コモディティファンドをお勧めできない4つの理由
終わりに
カルパースは常に先進的な資産配分を行ってきたので、機関投資家からも注目されています。
個人投資家にとっても、株式中心の配分など参考になることも多いので、今後も動向をチェックしていきます。
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