2007年から始めたインデックス投資の記録です。投資信託やETFを使って低コストで日本、先進国、新興国株式への国際分散投資を行っています。2019年にアーリーリタイア(FIRE)しました。現在はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)をメインに積立中です。

だからコモディティファンドはお勧めできない(指数連動債がジャンク級へ)

commodity

コモディティファンドなどが投資対象としている仕組み債の発行体である ノルウェー輸出金融公社の債券がジャンク級に格下げされ、肝心のファンドが売却できなくなるなど流動性に問題が出ています。

<2022年1月9日 リンク切れなど情報修正>



ノルウェー輸出金融公社がジャンク級に一気に格下げ

 ブルームバーグ(2011年11月22日) ノルウェー輸出金融公社をジャンク級に格下げ-ムーディーズ

ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、ノルウェー輸出金融公社をジャンク級(投機的格付け)に格下げした。政府が同公社に代わり輸出業界への融資を実施するとの先週の決定を受けた措置。





MHAMインカム追求型株価参照ファンドが投資するノルウェー輸出金融公社の商品指数連動債が格下げ

 MHAMインカム追求型株価参照ファンド08-03(愛称:オン ザ ライン・プラス2)ご換金のお申込み受付の停止について (リンク切れ)

11月28日より、ご換金のお申込みの受付けを停止させていただくこととなりましたので下記の通りお知らせ申し上げます。


投資対象とするユーロ円債の発行体である「ノルウェー輸出金融公社」に関して、格付け会社であるムーディーズ・インベスターズ・サービス社は、平成23 年11月22 日に同公社を大幅に格下げして投機的格付とすることを発表(Aa3(AA-に相当)→Ba1(BB+に相当))し、また、同じく格付け会社であるスタンダード・アンド・プアーズ社も、平成23 年11 月25 日に同公社の格付を投資適格との評価は維持したものの、AA からBBB+に引き下げました。

大幅な格下げを受けて、当該債券については、市場での売却が困難な状況となっております。


株価指数により値動きするはずのファンドが、ノルウェーの1企業の格下げで売却できない状況に陥っています。




パインブリッジ・コモディティファンドが投資するノルウェー輸出金融公社の商品指数連動債が格下げ

パインブリッジ・インベストメンツ株式会社からも以下のプレスリリースが出されています。

 ノルウェー輸出金融公社のS&Pによる格下げについて(2011/11/25) (リンク切れ)
 ノルウェー輸出金融公社のMoody'sによる格下げについて(2011/11/22) (リンク切れ)

今後、更なる格下げの可能性などが予見される際には、発行体の入替えを検討することも視野に入れながら、引き続き慎重なスタンスで運用を行っていく所存です。


さらりと怖いことが書いてありますが、パインブリッジ・コモディティファンドは2つの商品指数連動債に投資しており、約50%がノルウェー輸出金融公社の商品指数連動債なので、入替えられると損失が大きいです。
今のところ、ファンドの購入、売却は可能のようです。




コモディティファンドはだからお勧めできない

投資対象そのものではなく、企業の信用のもとで発行される商品指数連動債が投資対象の場合の流動性リスクについては過去にも記事にしています。

特に コモディティファンドをお勧めできない4つの理由 では正にパインブリッジ・コモディティファンドが、スウェーデン輸出信用銀行とノルウェー輸出金融公社の指数連動債に投資していることを取り上げていました。

パインブリッジ・コモディティファンドは、リーマンショック時に(倒産した)AIG発行の商品指数連動債に投資していたため売買が停止した惨劇を再度繰り返す可能性があります。

インフレ対策だの、他資産クラスとの相関が薄いことを販売側はアピールしてきますが、なんとなくコモディティに投資するのではなく、本当は何に投資しているのかをわかった上でそれでも買いたい人は購入すべきです。

コモディティファンドは、その他にもコストの問題やコンタンゴ化などいろいろな問題点があります。
十分にご注意ください。

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 コモディティ投信、ETFの問題点 その1
 
 [2012.05.28追記] 本記事の続報です。ノルウェー輸出金融公社の商品指数連動債が満期償還されました。
 ノルウェー輸出金融公社のコモディティ指数連動債 | 再度格下げされるも無事満期償還
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