住宅ローン返済せず、その資金で年3%の資産運用を勧めるFP

What subprime crisis? Affordable houses are everywhere. / woodleywonderworks
京都リビングの 家計簿診断 に、住宅ローン返済に関するFPの迷回答が載っていたのでご紹介します。
住宅ローンの“ローン控除”適用中 有利な繰り上げ返済方法は?
- 家族構成: 共働き 夫41才 妻41才 子供2人(10才、9才)
- 手取: 夫25万円+妻32万円(+児童手当2万円)=約60万円
- 住宅ローン: 月7.5万円(残1200万円)
- 貯蓄: 2000万円
住宅ローンが、あと12年(1200万円)ほどあります。繰り上げ返済は、早くに行った方がよいのか、減税額分が少なくなるので住宅借入金等特別控除(以下ローン控除)が終わってからの方がよいのか、どちらがよいのでしょうか?
繰り上げ返済を行った方が、11万円程度有利といえます。住宅ローンのような高額の借り入れで支払う金利の大きさが、あらためて感じられますね。
投資の配当などで3%程度の利回りが受け取れる場合には、7年間で約130万円の収入が見込めます。
繰り上げ返済に充てる690万円を運用し、ローン控除を続ける方が有利となることもあります。
住宅ローンの繰り上げ返済を勧めている前半部分はまともな回答です。
ただ、なぜか配当利回りが3%あれば、繰り上げ返済せずに投資もありだというトンデモ回答が余計です。
配当利回りだろうと、元本含めた期待リターンが3%であろうと、投資によるリターンは保障されたものではありません。年3%であれば債券ではなく株式も運用対象にする必要があります。
大きく元本を割れる可能性があるにも関わらず、住宅ローンを返済せず運用もありと主張するのは無茶です。
資産運用の前にやることチェックリスト (4項目) でも書きましたが、借金がある場合は、先に返済するのが確実です。
投資など借金を返済してからで十分です。
借金を抱えたまま、資産運用することは、単にレバレッジをかけた運用になることに注意すべきです。
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