上場外債ETF(1677)の毎月分配金が一定額である理由
CATEGORYETFの仕組み

Tokyo Midtown / Peter Comitini
上場インデックスファンド海外債券(Citigroup WGBI)毎月分配型(1677) は、シティグループ世界国債インデックス(除く日本)をベンチマークとする毎月分配型の先進国債券ETFです。
毎月の分配金が1口あたり同額であることが多いため、「分配金が毎月一定なんて日興アセットは計算がいいかげん」、「計算した利回りより分配金が少ない。インデックスファンドの実力なんてこんなもの」などと書かれているブログ記事を見かけます。
ETFのタコ足分配はありなのか、分配金自動再投資の仕組みは? | 日興アセットのETF勉強会 でお知らせした6月のETF勉強会にて私も質問した内容ですので、改めて情報共有しておきます。
日興アセットのETF勉強会(2012年6月)での質疑応答
ETFのタコ足分配はありなのか、分配金自動再投資の仕組みは? | 日興アセットのETF勉強会 にて、私は以下をお聞きしました。
上場インデックスファンド海外債券毎月分配型(1677)の分配金は毎月1口あたり異なる金額になるのが自然と思うが、実際は一定の金額なのはなぜか?
ETFはタコ足分配も可能だが、タコ足にならないように分配準備金の範囲で分配金を出すようにしている。
そのため、分配可能な額の範囲内での一定額を分配している形になっている。
(分配準備金は変化するので、ずっと一定額を分配するわけではない)(日興アセット 今井さん)
まとめ
上場インデックスファンド海外債券毎月分配型(1677)の毎月の分配金は今年1月から10月まで全て1口あたり140円と一定です。
上場外債 2012年10月10日 収益分配のお知らせ (PDF)
分配準備金の範囲内で分配しているためですので、いい加減な計算をしているために一定額の分配金となっているわけではありません。
もちろん分配金が多いからといって成績とは無関係です。
分配金の分、ETFの基準価額は下がり、購入金額に無関係に分配金には税金がかかり効率は悪いです。
ETFの分配には支払いコストがかかり、日興アセット側の結構な負担になっているとのことです。
私は分配金は不要なので、上場インデックスファンド海外債券毎月分配型(1677)を購入する気はありませんが、同じ先進国債券クラスで毎月分配の高コストファンドであるグローバルソブリンオープン(グロソブ)を買うよりは100倍ましです。
分配金は利益ではなく、基準価額からの取り崩しですので仕組みを理解し、勘違いしないようにするべきです。
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